意気揚々と外食に出かけたわけだけど、肝心の財布を忘れたのだった…。
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致命的なミスだな。
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というわけで、今だけお金貸してくんない?後で絶対返すからさ~!
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う~ん、他ならぬ親友なべざらしに頼まれては仕方ない。利息10秒1割の略してトイチ貸してあげよう。
![なべざらし4](https://nabenabeblog.net/wp/wp-content/uploads/2017/07/df431f50074a8184f6c1253c3daf80b2.png)
もはや暴利という言葉すら生ぬるいわ!アコギな商売してないで0金利で貸してくれ!俺が食い逃げ犯になるか餓死するかの瀬戸際なんだ!
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あ、そう言えばちょっと気になったんだけど、アコギってそもそもどういう意味か分かる?
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言われてみれば分からん。何か悪どい商売をしている場合とかによく使われるけどね。
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ということで、今回はアコギという言葉について解説してくぞ。
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金貸してくれよ。
アコギな商売ってどんな商売?
テレビのドラマとか、小説やら漫画やらで、
よく悪どい手口で商売をしている人物に対して
「アコギな商売しやがって…」
なんて言われたりしますよね。
けっこう色んな作品で見られる言葉なので、
不特定多数の作品からの刷り込みによってなんとな~く
「アコギ=悪いこと」
というイメージを持っている方も多いのではないかと思います。
しかし、いざ正しい意味を聞かれると
「分からん!」となってしまのは俺だけではないはず。
今回はそんなアコギの正しい意味や由来などについてご紹介します。
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アコギの正しい意味や由来を知ってると、きっといつかドヤ顔で解説出来る日が来る…はず。
アコギの正しい意味とは?
まずはアコギという言葉の正しい意味についてご紹介していきます。
アコギというのは漢字で書くと「阿漕」と書くそうで、
その意味は「強欲でやり方が悪どい様子」何だそうです。
まあぶっちゃけ俺たちが持ってたイメージと大体同じような意味ですね。
アコギの由来になった出来事とは?
何故強欲で悪どいやり方をしていることをアコギと言うようになったのか?
実はちゃんと由来になった出来事があったそうです。
アコギという言葉は、三重県の阿漕ヶ浦(あこぎがうら)
という場所で起こった出来事が由来となっています。
この阿漕ヶ浦は昔は伊勢神宮にお供えする魚を獲るための場所で、
通常は漁を行うのが禁止されている禁漁区でした。
しかし、ある一人の漁師、後に言う「阿漕の平次」という人は、
何度も何度もこの阿漕ヶ浦で密漁を繰り返したんだそうな。
このお話は平安時代の
「古今和歌六帖」に残っているそうで、
かなり昔からあるようです。
これが現代のアコギの元になったということですね。
アコギの意味の変遷
それでも、昔からアコギという言葉は
強欲・悪どいという意味で使われていたわけではないそうです。
室町時代の源平衰退記では、このアコギという言葉は
「度重なる」という言葉の比喩で使われ、
その後の近世以降でも「しつこい」という意味で使われていたんだとか。
アコギの意味が俺たちが想像しているような悪どい意味で使われ始めたのは、
割と最近になってからということになりますね。
まあ最近って言ってももう何百年とか前になりそうですけど。
阿漕の平次の密漁の真相とは…?
アコギの語源になったエピソードの主要人物の阿漕の平次。
彼は禁漁区で密漁をしていたわけですから、
そりゃあまあアコギという言葉が悪どいとか強欲という意味になるのも
自然な流れだよな~という気もします。
しかしこの阿漕の平次、実は別に自分の私腹を肥やすために
何度も密漁をしていたわけではない!…という説もあるそうです。
阿漕の平次には病気の母親がいました。
そして、その母親の病状に効くと言われていたのがヤガラという魚で、
阿漕の平次はこのヤガラを獲って母親に食べさせるために
密漁を繰り返していたんだそうです。
しかし、密漁をしているやつがいるという噂が広まり、
阿漕ヶ浦の警備が厳重になった際に、
平次は密漁しているところを見つかって慌てて逃げ、
その際に自分の名前が書いてある笠を落としてしまったんだとか。
それがきっかけで平次は捕まり、罪を告白し、
最終的には簀巻きにされて海に沈められてしまった…。
この説は、江戸時代にこの阿漕ヶ浦の密漁事件を
感動ストーリーにするために付け加えられた設定という見方もありますが、
真偽の程は今のところ分かってはいません。
しかし、もしこれが真実だったとしたら、
今の「アコギなやつ」という言葉の使い方は
何だかちょっと不適切な気もしますね…。
まあ阿漕の平次が罪を犯したというのは確かなんだけど…。
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ちなみに、その母親も平次が亡くなってからは容態が悪化して、最後にはなくなってしまったんそうな。
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平次は罪を犯したのは確かだけど、母親の病気というやむを得ない事情もあったのか…。ルールを守ることが大事なのか、人命のためには時にはルールも破る必要があるのか、中々考えさせられるお話だな~…。
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まああくまで説なので、これが歴史の真実だったのかというのは謎のままだけどな。
阿漕の平次が元となったことわざ
阿漕の平次の行いが元となったことわざとして、
「阿漕の浦に引く綱」というものがあります。
これはどういう意味なのかと言うと、
隠れてこそこそ行っていることも、回数を重ねるに連れて
人々に知れ渡ってしまうというものです。
確かにどれだけ人にバレないように行動をしても、
それが重なると見つかってしまう可能性も高まりますし、
痕跡も残ってしまいやすいでしょうしね!
どれだけこそこそしても悪いことはしてはいけませんぞ!
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現代では街中には監視カメラが設置されてるだろうし、み~んなスマホ持ってるから誰でも写真が撮れる。TwitterとかのSNSも多いからすぐに情報が広まる。悪いことしてバレないなんてことは奇跡に等しいのかもしれませんな。
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真っ当に生きるのが一番ということよ!
阿漕の平次、お菓子になる
ちなみに、阿漕ヶ浦がある三重県では、
前述の平次親孝行説(勝手に命名)を支持している人も多いそうです。
その影響もあってか、阿漕の平次の名前を冠する
「平治煎餅」というお菓子屋さんもあり、
そのお店では店名と同じ「平次せんべい」を販売しております。
平次せんべいは平次が密漁をしているのを
見つかった時に落とした笠をモチーフとしたお菓子で、
卵と小麦粉と砂糖で作った甘いタイプのせんべいです。
サイズは小笠・中笠・大笠と3種類があります。
小笠は24枚入からなんと240枚入りまでがあり、
ガッツリ食べたい人のニーズにも対応出来るようになっております。
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240枚も食う人がいるんだろうか…。
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俺に任せろ!
また、大笠サイズは何と直径19cmものビッグサイズとなっており、
包み紙には密漁が見つかって慌てて逃げる平次の絵が書いてあります。
もし津市に行くことがあったら、記念に一枚買っておきたいですね。
まとめ:結局アコギって悪いのか悪くないのか?
強欲な印象のアコギという言葉ですが、
その歴史を紐解いていくと一言に悪と断定しにくいような説が出てきたり…。
中々考えさせられる問題となっております。
個人的には、阿漕の平次は単なる悪人ではなく、
お母さんのために仕方なく悪事に手を染めた
孝行息子ということになっていてほしいな~と思います。
まあ何はともあれ、「アコギ=悪どい」というイメージが定着してしまっている現代ですし、
皆さんも他の人からアコギなやつと後ろ指を指されないように気をつけましょう!
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というわけでさぼすけ君、アコギな金利での金貸しはやめてお金貸してくれまいか?後でちゃんと返すから。マジで。
![さぼすけ](https://nabenabeblog.net/wp/wp-content/uploads/2018/08/cd51071ddc9462b074727e0aa86a8c32.png)
ちょっと待ってろ、今アコギなやつと後ろ指指されないように適正な金利を調べるからな!