買い物とかでスーパーなんかに行くといつも思うんだけど、モンドセレクションって一体何者なんだ…?
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あー。『モンドセレクション金賞受賞!』みたいなこと言ってる商品けっこうたくさんあるもんな。
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最初は『へー金賞とかすごい』くらいに思ってたんだけど、あんなに金賞取ってる商品が多いと何だか不穏な空気を感じる…。このままだとスーパーでモンドセレクション金賞を見る度に疑心暗鬼に陥ってしまいそうなので、今回はこのモンドセレクションについて調べて行こうと思います。
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豆腐メンタル過ぎるだろ。
そもそもモンドセレクションとは何者なのか?
「そもそもモンドセレクションって名前は知ってるけど何なのか分からない!」
という方は俺以外にもたくさんいるのではないでしょうか?
ということで、まずはそもそもモンドセレクションとは
一体どういうものなのか?と言う点を調べていきましょう。
モンドセレクションというのは、
食品や飲料、化粧品、ダイエットや健康を中心とした製品の
技術的水準の高さについて審査する民間団体で、
ベルギーに本部があります。
モンドセレクション本部に対して送付された製品に対して、
・ミシュラン星獲得シェフ
・大学教授
・醸造学者
・技術者
・栄養学者
などなど、
70名以上にも登る専門家達が
・味覚
・衛星
・成分の記載が正しいか?
・原材料
・消費者への情報提供
等の各項目について点数をつけていき、
総合得点によって
・優秀品質最高金賞
・優秀作品金賞
・優秀作品銀賞
・優秀作品銅賞
という賞が贈られる仕組みになっています。
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モンドセレクションの総本山はベルギーにあったのか…。知らんかった。
モンドセレクションは商品同士の競い合いではない
巷に溢れている商品を見ていると、
あっちもこっちもモンドセレクション金賞、金賞、また金賞…。
・「どんだけ金賞多いんだよ!?」
・「No.1がこんなに多いのっておかしくないか?」
・「大抵の商品は自分がNo.1だって嘘こいてるんじゃないか?」
と思ったこと、1度はあるのではないでしょうか?
しかし、これは一体どういう事なのかと言うと、
モンドセレクションは出品された製品同士を競い合わせて
その中で優劣を決めるという相対評価ではなく、
一定の水準を超えていればそれに見合った賞が贈られるという絶対評価制だからです。
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つまりモンドセレクション受賞というのは、『F1で1位とりました!』ということではなく、『運転免許合格しました!』って感じということか…。
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表現の程度はあるけど、相対的な評価ではなく絶対的な評価で決まっているという点ではそういうことになるな。
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てっきり商品同士のコンテストみたいなもんだと思ってたから、これはけっこう意外な事実だったな~。
モンドセレクションの賞は金で買えるのか?
「モンドセレクション金賞って金で買えるらしい…」
という噂を聞いたことがあるという方も多いと思います。
次はこの噂の真偽について見てみましょう。
この噂については、「半分正解」というのが現状だと思います。
というのも
・モンドセレクションの応募資格は緩い
・モンドセレクションはお金を払って審査してもらう
・モンドセレクションは出せば大抵何かしらの賞がもらえる
という状況だからです。
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次の項目からそれぞれについて詳しく説明していきます。
モンドセレクションの応募方法とは?
まずはモンドセレクションの応募方法についてご紹介していきます。
モンドセレクションへの応募条件というのは緩く
・製品が既に市場で販売されていること
・書類を揃えること(公式HPでダウンロード可能)
・審査料を支払う事
・サンプルを送る事
という4つだけで済みます。
(しかも特別な項目は特になし。)
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基本的に、市場に流通している商品ならその気になればどれでも気軽に応募することが出来るってことだな。
モンドセレクションの審査料はいくら?
次に、モンドセレクションの審査にかかる費用は一体いくらなのか?
というポイントについてです。
モンドセレクションの審査料は、
1品につき1150ユーロとなっており、
日本円に換算するとおよそ14万円となります。
また、3品目以降になると100ユーロ割引されるそうです。
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割引制度まであるんかーーーーい!!?
これにプラスして製品を送るための送料や関税もかかりますが、
企業にとっては14万円+α程度の費用はそんなに苦ではないでしょう。
モンドセレクションは出せば大抵受かる!?
そして、最後の謎である
モンドセレクションの受賞率についてご紹介します。
モンドセレクションは出せば大抵何かしらの賞がもらえる
と前述しましたが、これは決して大げさな表現ではありません。
例えば去年の2017年には合計で2965品目もの製品が
審査に応募されましたが
・その内の420品目が最高金賞を受賞
・さらに1368品目が金賞を受賞
・全体で見ると9割にあたる2691品目が銅賞以上
という結果が出ており、出品された製品の9割が
何かしらの賞をもらえるだけでなく、
半数以上が金賞を受賞出来るくらいなので、
審査基準もそこまで厳しいわけではないようです。
・審査にお金がかかること
・審査基準がそこまで厳しくなく、出せば何かしらの賞が手に入ること
こうした事実を受けて
「モンドセレクションの賞は金で買える」
というお話が広まったんだと思います。
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こんだけ簡単に受賞出来るんならもう審査する意味そんなないんじゃないかな…。
モンドセレクションを受賞してるのは大抵日本の製品!?
半ば金で買えると言っても過言ではない
モンドセレクションですが、
このモンドセレクションに積極的に応募しているのは
他ならぬ日本の製品が大半というお話もあります。
現に2016年には総勢2938品目もの製品が
モンドセレクションに応募されましたが、
その中の半数以上にもなる2117品目がアジアの製品で、
細かく見てみると日本の製品の名前がズラリ並んでいたとか。
逆に考えると、ヨーロッパやアメリカなどの地域では、
もはやモンドセレクションの賞には
あまり価値が無いと判断されているのかもしれませんね。
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出せば大抵何かしらの賞がもらえるような審査という実態が分かってしまうと、金賞とか言われてもありがたみがなくなるよね。
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日本人はまだまだ情報が遅いってことなんだろうか…。
何故皆モンドセレクションに応募するするのか…?
何故日本の企業はこれほどまでにモンドセレクションに応募するのでしょうか?
それは、「賞を受賞した」という権威が売り上げにつながるからです。
例えば家電製品などを購入する時に、
どれを購入すればいいのか分からない!
という状況に陥ることがありますよね。
そんな時ネットなどで製品のレビューを見て、
高い評価を多く得ている製品を見つけて
「よし!これにしよう!」と購入を決断する…
ということはけっこうあるのではないでしょうか?
また、何かのコンテストなどで
賞を多く受賞している製品に安心感を感じたり、
製品に詳しい店員さんに聞いて、
オススメされたものを購入したり…
というのもよくあると思います。
人間は何か選択に困った時
・多くの人が選んでいる物や選択肢
・偉い人のお墨付
・すごい賞を受賞している
などの権威や実績に対して安心感を感じ、
それに沿った選択を取るという心理があり、
これを「社会的証明の原理」と言います。
こうした心理効果もあって、
日本の各企業は積極的にモンドセレクションに応募し、
賞を受賞して広告活動に役立ててるということですね。
実際に、このモンドセレクション受賞の実績を打ち出して、
売上がなんと3,5倍にも増大し、
生産が追い付かなくなったという例もあるようです。
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たしかにどうすればいいか悩んだ時は、他の人の動きを参考にすることってけっこうたくさんあるよね。買い物にその習性を活かしているってことか。
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行列が出来てるラーメン屋とかにわざわざ並ぶのも、この社会的証明の原理が働いてるからなのかもな。
ただし、モンドセレクション自体は
元々商品の広告活動を後押しするためにあるわけではなく、
あくまで商品の品質を審査するための機関です。
こうした広告活動への転用は
あくまで企業側の販売戦術であって、
モンドセレクションの本位ではないと言えます。
モンドセレクション受賞=美味いということではない
「モンドセレクション金賞受賞!」とか言われると、
「よく分からんけど賞をもらってる実績があるんだし、不味くはないだろ!」
と思ってしまいがちですよね。
しかし、モンドセレクションというのは前述の通り、
あくまで様々な審査項目の総合評価によって賞が分かれます。
そのため
「味はそんな大したことないけど表記に間違いは無いし、健康面最高」
という理由で金賞になっている場合もあります。
逆に「味は超最高なんだけど表記は嘘だらけだし健康面でヤバイ」
という理由で金賞じゃない場合も考えられます。
つまりモンドセレクションを受賞している食品だからと言って、
必ずしも美味しいとは限らないという点には注意が必要です。
モンドセレクション受賞の商品でも、
食べて口に合わなかったと言う場合は常に考慮して
商品を購入するようにしましょう。
モンドセレクションまとめ:金賞って別に大したことないんだな…
最初にモンドセレクション金賞という文字を見た時は、
「なんかよく分からんけど美味いってことなんだろうな!」
というイメージがありましたが、
次第にそこかしこでこの字が見られるようになると
「みんな受賞してるけど、モンドセレクションって本当にすごいんだろうか…」
と疑問を感じ始めたのをよく覚えています。
しかし調べてみると、応募条件も緩くて
出せば大抵何かしらの賞がもらえるということが分かり、
そんなにすごいわけではないんだな~と拍子抜けしてしまいました。
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これからは権威に惑わされず、自分の眼力で商品を見極めていきたいと思います。