なべざらし

この間母ちゃんの農作業を手伝った時にさ、指示を無視してオリジナリティ溢れる作業をしてたら怒られました。

さぼすけ

アザラシも農作業するのか…何植えてんだよ。

なべざらし

その時に現代っ子らしく色々反論をしたら『亀の甲より年の功って言うでしょ!』って言われてさ。でも俺亀の甲より年の功の意味が分かんなかったから、そこで何も言えなくなってしまったわけ。

さぼすけ

そう言われると俺も詳しい意味がどんなのかは分かんないな。

なべざらし

というわけで、今回は次に母ちゃんが亀の甲より年の功攻撃をしてきた時の対策として、亀の甲より年の功という言葉について調べて行こうと思います。

 

どうもなべざらしです。

 

「亀の甲より年の功」という言葉…、
皆さんもどこかで聞いたことがあるのではないかと思います。

 

しかし、実際にどういう意味なのか?と聞かれるとあんまりよく分からず、
漠然と「年上は偉いってこと?」というイメージしか浮かんでこなかったりします。

 

今回はそんな亀の甲より年の功という言葉について、
意味や由来などなどをご紹介していきたいと思います。

 

 

亀の甲より年の功の意味は何?

では、まずは亀の甲より年の功とは一体どんな意味なのか?
という点を調べてみましょう。

 

亀の甲より年の功の意味を調べてみると、
どうやら

・年長者の長年に渡る知識や経験は大事だぞ
・だから年長者のアドバイスは素直に聞いとけ

という意味のようです。

 

なべざらし

若者が四苦八苦しているような難しい仕事でも、年配の人がちょちょってやっただけで終わってしまうことってけっこうあるよね。

さぼすけ

そう考えると、やはり経験の積み重ねってのは大事だよな~。

 

 

亀の甲より年の功の由来とは?

年長者の経験や知識の大切さを伝える言葉である
亀の甲より年の功のですが、

この言葉の由来や起源というのは一体なんなのか?
ちょっと見てみましょう。

 

亀の甲より年の功の起源というのは、
どうやら「亀は万年生きる」という迷信から来ているようです。

 

どういうことかと言うと、亀は万年生きるけど、
例え1万年生きた亀の甲羅だったとしても、
それは所詮亀の甲羅の価値しかない。

 

しかし、それに対して人間は
せいぜい70念や80年くらいの寿命ではあるが、

その年月の中で培われた経験や知識というのは
亀の甲羅どころではない価値がある…。

 

というのがこのことわざの由来なんだとか。

 

ちなみに、亀の甲より年の功は本来は
「亀の甲より年の劫」と書くそうです。

 

この「劫」という字には、「非常に長い年月」という意味があるようです。

 

なべざらし

ちなみに亀の甲羅を表す『甲』と年の『功』はラップみたいに韻を踏んだ言葉になっています。

さぼすけ

昔の人風の言葉遊びの要素も入っていると言うわけだな。

 

同じような意味の言葉

 

ちなみに、この亀の甲より年の功という言葉は
けっこう色々バリエーションがあるようです。

 

例えば

・烏賊の甲より年の功
・蟹の甲より年の功

なんてものもあります。

 

その他にも
「年長者の知識や経験は大切だぞ!」
という意味を持つ言葉には

 

・医者と坊主は年寄りがよい
・医者と味噌は古いほどよい
・一日の長
・馬に道をまかす
・老いたる馬は道を忘れず
・経験は学問にまさる
・習うより慣れろ
・松笠よりも年嵩
・無駄に鳥居の数をくぐらぬ
・老馬の智

 

などなど、様々なことわざがあります。

 

これだけたくさんの言葉が作られるほど、
昔から年配の方の持つ知識や経験というのは
重要視されていたということなんでしょうね。

 

実際亀って何年生きるのか?

亀の寿命

少し話題はわき道に逸れてしまいますが、
ここで亀って実際はどんくらい生きるのか?
というのを見てみましょう。

 

亀は個体によって寿命は様々で、
15年ほどのものもあれば30~50年という種もありますし、
70~80年と人間と同等くらいの寿命の場合もあります。

 

また、イギリスのセントヘレナ島で暮らす
アルダブラゾウガメという種の亀であるジョナサン君は、
なんと推定年齢184歳でなおかつ今でも生きています。

 

なべざらし

184歳というと人生二回分かそれ以上か…。

 

また、1966年に死亡してしまいましたが、
ホウシャガメのトゥイ・マリラはおよそ188歳以上だったとか。

 

さすがに1万年も生きた亀と言うのは未確認ではありますが、
亀は相当長生きするポテンシャルを持っている生き物と言えるようです。

 

なべざらし

もし本当に1万年生きた亀の甲羅があったら、人間一人の80年分の経験よりも価値が生まれるかもしれないね。

 

亀の甲羅って使い道ないの?

 

亀の甲より年の功ということわざでは先ほどもご紹介したように
「1万年生きた亀の甲羅でも所詮は甲羅程度の価値しかない」
というのが由来の一つになっています。

 

しかし、ここでちょっと思ったのですが、
亀の甲羅って価値のないものなんでしょうか?

 

ということで、これまでの人類史における
亀の甲羅の利用法についてざっと調べてみました。

 

亀の甲羅…利用、という言葉を聞いて、
「甲骨文字」という言葉が出てきたと言う人もいるのではないでしょうか?

 

そう、亀の甲羅は古くは古代中国の殷時代の後期に
文字を刻むためのもとのして使われていました。

 

甲骨文字というのは刃物で亀の甲羅や獣の骨などを刻んで書いた文字で、
世界最古の漢字と言われています。

 

また、同じく殷王朝の時代には国の行く末や豊作や凶作、
これからの天気予報などなど、様々なことを占うのに
穴をあけた亀の甲羅や獣の骨が使われていたそうです。

 

また、その他にも亀の甲羅は世界各地で工芸品に使われ、
櫛や眼鏡のフレームなど様々なものに加工されていったそうです。

 

なべざらし

亀の甲羅も別に無価値なものというわけではなく、けっこう色んなものに使われてたんだね。

 

亀の甲より年の功っていつ使えばいいんだろ?

 

最後に、亀の甲より年の功という言葉は
一体どんなタイミングで使えばいいのか?
という所に触れていきたいと思います。

 

亀の甲より年の功という言葉は、
先述の通り「先人の知恵や経験を大切にしろ」
という意味の言葉です。

 

なので、パッと思い浮かぶ使い道としては

・後輩相手にドヤ顔する時
・先輩や年長者を褒めたたえる時

などに使うのが良いのではないでしょうか?

 

例えば、後輩が初めての仕事などを任されて
悪戦苦闘している所に颯爽と現れで手本を見せ

 

なべざらし

先輩すごいっすね!

さぼすけ

亀の甲より年の功って言うだろ?

 

とか言ってみると、優越感に浸れるかもしれません。

 

ただし、あんまり自慢たれな態度を取っていると
内心良く思われずに後に軋轢を生む可能性もあるので、
ぶっちゃけやめた方が良いかもしれません。

 

また、逆に先輩が仕事を手伝ってくれたりして、
ちゃちゃっと片付けてくれた際などに

 

さぼすけ

さすが!亀の甲より年の功ってやつですね!

なべざらし

ドヤァッ

とか言ってみると先輩もまんざらではないかもしれません。

 

ただし、その先輩が亀の甲より年の功の意味を正しく理解していないと、
もしかしたら年寄り扱いされていると感じて気分を害する可能性もあります。

 

なべざらし

つまり亀の甲より年の功という言葉は…。

さぼすけ

日常生活ではあんまり使わなくてもいい!

なべざらし

まあ実際使ってる人見たことないしね…。

 

亀の甲より年の功まとめ:確かな経験から来た知識は大事ですな

今の時代はネットが発達しているので、
色んな情報をすぐに調べることができ、
やったことがないことでも

「なるほどこういうものなんだ」

と簡単に分かったつもりになれてしまいます。

 

しかし、実際にやってみると
頭の中で思い描いていたものとは全然違ったりして、
上手く行かないことってけっこうありますよね。

 

そんな時こそ役に立つのが、確かな経験によって培われた知識、
つまり「年の功」なのではないかな~と思いました。

 

将来は若者の役に立てるような年の功を積んだ人間になれるように、
頑張っていきたいところですね。

 

なべざらし

母ちゃんや父ちゃんのお説教も、ほどほどには聞くようにしたいと思います。それでは今回はこれにておさらばです!