世の中には『馬の耳に念仏』ということわざがあるけど、何故馬だけがピックアップされてアザラシの耳は蔑ろにされているのか!?
いや別に蔑ろにされてるわけじゃないだろ…そもそも馬の耳に念仏って別に良い意味の言葉じゃねーし…。
ということで、今回はアザラシの耳に関する言葉を調べる過程で様々な耳にに関する慣用句やことわざが見つかったので、紹介していきたいと思います。ちなみにアザラシの耳に関することわざは見つかりませんでした…。
耳に関することわざについて
耳が早い
まずは「耳が早い」という慣用句について
ご紹介していきたいと思います。
耳が早いというのは
「噂や情報を素早く聞きつける様」
という意味の言葉なんだそうです。
使い方としては、情報通な人などを指して
「あの人は耳が早い」って感じですかね。
現代は情報化社会だから、耳の早い人はますます有利なのかもしれないね。
耳が痛い
次はけっこうよく耳にする表現である
「耳が痛い」についてです。
この耳が痛いというのは簡単に言うと
「自分の弱点などを指摘されてショックを受けること」
という感じです。
別に耳が病気とかになってしまって
物理的に痛みが生じていると言うわけではないんですね。
お前もいつも食っちゃ寝してるとますます丸くなってシャチにさらにボール扱いされるぞ。
耳が千切れそうなくらい痛い。
耳ににたこが出来る
「耳にたこが出来る」という言葉、
けっこうよく見られる表現ではありますが、
一体どういう事なんでしょうか?
この言葉の意味を調べてみると
「何度も同じことを言われてうんざりする」
という意味なんだそうです。
大体イメージ通りだったという方も多いのではないでしょうか?
たこというのは皮膚が何度も何度も圧迫されたり
擦られたりすることによって出来ます。
このことから、何度も何度も同じことを言われることを
耳にたこが出来ると表現するようになったのかもしれませんね。
学生時代に親に『勉強しなさい!』と耳にたこが出来るくらい言われた経験があるという方も多いのではないでしょうか。
寝耳に水
次は「寝耳に水」という言葉の紹介です。
これはけっこう聞いたことがあると言う方も多いと思います。
寝耳に水というのはどういう意味なのかと言うと
「不意の出来事に驚くこと」という意味だそうです。
この言葉の由来としては
・寝ている時に耳に水が入って驚いた
・寝ている時に水の音に驚いて起きた
などがあるそうです。
寝ている時に耳に水が入るってどういう状況なんだ…。明らかに人の手が働いているとしか思えないんだが。
水にプカーって浮かびながら寝てるとよくなるよ。
耳をそろえる
よくテレビのドラマなどで、借金をしている人が
「今日こそ耳をそろえて払ってもらおうかええコラァ!?」
と怖いあんちゃんに怒鳴られていますが、
この耳をそろえるって一体どういう意味?と
疑問に感じたことがあるのは俺だけではないと思います。
ちなみにこの耳をそろえるという言葉の意味は、
「金銭を不足なくそろえる」という意味なんだそうです。
しかし、では何故耳が関係してくるのかというと、
耳と言うのは昔から「縁(ふち)」という意味を持っているそうです。
そして、大判や小判の縁を昔は耳と表現していたそうで、
このことから金銭を不足なくそろえることを
耳をそろえると表現するようになったんだとか。
耳をそろえるってそういう由来だったのか…長年の疑問が晴れました。
馬の耳に念仏
耳に関することわざとしてけっこう有名なのが
この「馬の耳に念仏」です。
馬の耳に念仏というのは、
「人の意見やアドバイスに耳を貸さないので無駄な状態」
という意味を表す言葉なんだそうです。
確かに馬と言うのは人間の言葉を理解出来るわけでもないので、
ありがたい念仏を唱えても「何言ってんだこいつ?」
くらいにしか感じないかもしれませんね。
ちなみに、似たような意味の言葉に
・馬耳東風
・犬に論語
・豚に念仏猫に経
というものがあります。
総じて「動物にはありがたい言葉も意味なし」
という感じの言葉になっていますね。
その点、人語を解する俺はかなり知的なアニマルだと思いませんか?
俺も人語を理解しているのでかなりインテリジェンスなサボテンではないでしょうか?
牛耳る
「彼はここら一帯を牛耳っている…」とか、
そんな風に使われることも多い牛耳るという言葉。
しかし、「牛耳るって結局何?」って感じで、
正確な意味は把握していないという方もいると思います。
牛耳るというのは
「集団の中心となって主導権を握る事」
という意味の言葉です。
「牛の耳関係ねーじゃねーか!」と思ってしまいますが、
実はこれは中国の春秋戦国時代に同盟を結ぶ時、
中心となる人物が牛の耳を裂いて血を啜った…
というエピソードから来てるんだそうです。
ちなみに何で牛の耳を裂いて血を啜ったのかはリサーチ不足でよく分かりません。
機会があればこれをテーマにした記事でも書こうかなと思います。
地獄耳
「地獄耳」というのはけっこう色んな所で使われている言葉なので、
聞いたことがあると言う方も多いのではないでしょうか?
この地獄耳というのは
・一度聞いたら忘れないこと
・噂や情報を素早くキャッチすること
という意味のようです。
なんとなく
「めちゃくちゃ耳が良くて内緒話も聞こえていること」
というイメージがあったのですが、
正確な意味はちょっと違うようですね。
最近では俺が勘違いしていたように、すごく耳が良い事って感じで使われることも多いと思うけど、これも時代と共に意味が変化してきてるってことなのかもね。
口耳の学
次は「口耳の学」という言葉についてです。
これは「こうじのがく」と読みます。
あまり一般的に使われることはない言葉ですが、
これは一体どういう意味なのかと言うと
・聞いたことをそのまま人に話すだけのこと
・自分の身にならない受け売りの学問や情報
という意味なんだとか。
「口耳」というのはその名の通り、
耳から口までのわずかな距離の事を指すようです。
つまり脳みそを経由していないってことだな。
他人の受け売りをそのまましゃべっただけの場合って、ちょっと突っ込んだ質問をされるとあわわってなって恥ずかしい思いをしてしまうよね。
皆はそんなことのないように気を付けような!
耳聞は目見に如かず
次は「耳聞は目見に如かず」という言葉の解説です。
まず読み方についてですが、これは
「じぶんはもくけんにしかず」と読みます。
この言葉の意味は簡単に言うと、
「耳で聞いた情報よりも自分の目で見た情報の方が正しい」
というものです。
同じようなことわざに「百聞は一見に如かず」
というものがありますが、こちらの方が一般的かもしれませんね。
確かに人の口から聞いた情報と、実際に見た時の情報って全然違う時けっこうあるよね。
仕事でそれをやられると非常に困ることがよくありますな。
目から耳に抜ける
「目から耳に抜ける」という言葉がありますが、
これをパッと見た時「目と耳は繋がってねぇ!」
と思った方もいると思います。(多分…。)
この目から耳に抜けるという言葉は
一体どんなものかと言うと、
「視界の内には入っているけど、注意が向いていなくて何も覚えていないこと」
という意味なんだそうです。
ボーっとしている時とかは目は開けていても
何も見ていないってこと、けっこうあると思います。
この目から耳に抜けるという言葉は、
そうした状態を表した言葉なんでしょうね。
学生の頃の俺はきっと、先生からは熱心に黒板を見つめる真面目な生徒に移ったかもしれません。しかし実際は、黒板に記載されている情報は全て目から耳に抜けていたわけですな。
至言は耳に逆らう
耳をテーマにした言葉に
「至言は耳に逆らう」というものがあります。
これはどういう意味なのかと言うと、
「適切な言葉や的確なアドバイスというのはキツイものが多い」
というものです。
確かに世の中、耳触りの良い言葉というのは
問題を解決する際などはあまり役に立たない理想論に終わることが多く、
逆に耳が痛い厳しい言葉ほど物事の本質を突いている場合が
けっこうあるようにも思えます。
耳に逆らうような厳しい言葉でも、
感情的になって否定するのではなく、
受け入れる度量を身につけたいものですね。
厳しい言葉って聞いた当初は素直に聞けなかったりするけど、後になって『あの人の言う通りだったな…』って思うことよくあると思います。
どんな言葉にも耳を傾けられる素直な心が重要ですな。
賢者は長い耳と短い舌を持つ
次は、「賢者は長い耳と短い舌を持つ」という言葉についてです。
あまり日常生活では聞かない言葉ではありますが、
どういう意味の言葉なのか見てみましょう。
賢者は長い耳と短い舌を持つとは、
別にIQが高い人に見られる身体的な特徴の
傾向を表してるというわけではありません。
では一体なんなのか?というとその意味は
「賢い人は人の話をよく聞く、自分はあまりしゃべらない」
という意味なんだそうです。
長い耳とはよく聞くという意味を表し、
短い舌とはあまり話さないことを表しているという事ですね。
俺も学生の頃は静かに目をつむり、ひたすら黙りながら先生の話に耳を傾けると言う賢者っぷりを発揮していました。
単に寝てただけだろ。
耳に関する言葉まとめ:けっこうシニカルな意味の言葉が多い印象
今回は耳に関する言葉について色々調べてみましたが、
・居間の耳に念仏
・口耳の学
・目から耳に抜ける
・至言は耳に逆らう
などなど、けっこう皮肉が効いた言葉が多いような印象を受けました。
ただ、耳に関することわざや慣用句というのはまだまだたくさんありますので、
たまたま俺がこういう言葉を多く拾っただけの可能性も十分あります。
なので、もし気になった方は調べてみるのもいいでしょう。
それでは、今回はこのへんで終わりにします。またなんかの記事でお会いしましょう!
今度はまた違うテーマのことわざなんかを紹介するかも。