なべざらし

今日は飲み会です。え~今日と言う素晴らしい日にあーだこーだうんたらかんたら…。

さぼすけ

前置き長ーよ早く酒飲ませろよ…。

なべざらし

それでは皆さん!グラスを掲げて!

さぼすけ

よしきた! サッ

なべざらし

さぼすけ

おい早く乾杯って言えよ!

なべざらし

いや、よく思えば乾杯って一体どういう意味で、何でやるようになったのかなってふと疑問に思って。今日は酒飲むのやめて乾杯について調べようぜ?

さぼすけ

ふさけんな!

 

飲み会や結婚式の祝いの席、
様々な場面で俺達が当たり前のようにやっている
「乾杯」という儀式。

 

当たり前すぎて深く考えるようなこともないのですが、
よくよく考えてみると何故この風習はあるのか?

一体どうして行われるようになったのか?
ちょっと気になりませんか?

 

というわけで、今回は乾杯の意味や起源などなど、
乾杯についての雑学を紹介します。

 

 

乾杯とはそもそもどういう意味?

普段俺達は飲み会や会食の際などに何気なく乾杯をしていますが、
そもそも乾杯とはどういうものなのか?

ここで一度おさらいしてみたいと思います。

 

まず、乾杯は宴会や宴席で代表者の音頭と共に
皆で一緒に酒(あるいはソフトドリンク)を飲む儀礼のことです。

 

基本的な手順としては

1:音頭を取る代表者が宴会などの開始の旨の挨拶を言う
2:みんなでグラスを掲げる
3:「乾杯!」の合図と共にみんなで「カンパーイ!」と言う
4:グラスに口をつけて飲み干す(飲み干さなくても良い場合もある)
5:みんなで拍手

と言った感じです。けっこう皆さんやってると思うので、
今更説明するまでもないことだと思います。

 

 

ちなみに、この乾杯の文化は世界中の国々で若干違っていて

中国:

主にアルコール度数の高いお酒(白酒など)で行い、
乾杯には専用の小さいグラスを使う。

 

「乾杯!」の合図と共に酒を飲み干し、他の人に飲み干した杯を傾けて見せる。

ただし、「乾杯!」の後に「随意(スイイー)」と言われた時は飲み干さなくても良い。

(こう言ってあげた方が喜ばれるらしい)

また、乾杯のスピーチの時に漢詩を詠むと尊敬されるとのこと。

 

韓国:

目上の人よりも高くグラスを掲げるのは失礼にあたる。

 

乾杯の合図と共に酒を飲み干さなくてはいけないが、
韓国では口をつけている所を見せるのはマナー違反とされており、
横を向きながら手で口元を隠して飲む。

 

ただ、最近は横はむくけど口元を隠すまではやらない場合が多い。

 

アメリカ:

「乾杯!」というよりも「〇〇に捧げる」と言って行われることが多い。

また、乾杯を捧げる対象は複数でも良いらしい。

 

乾杯する時は同席するメンバーの目を見るのがマナーとされている。

と言った感じで国々それぞれに地方ルールが存在します。

 

なべざらし

なべざらしの被っている鍋に捧げる…とかでもOKなのかな?

さぼすけ

アメリカでは乾杯のスピーチは必ずしも真面目ものじゃなく、ユーモアが効いた感じでもいいらしいぞ。

 

 

乾杯の起源

そんな各国で受け入れられている乾杯の文化ですが、
その起源は一体どんなものだったのか気になりますよね?

 

この乾杯の文化は古代ヨーロッパにおける
「神様や死者のために酒を飲む」という
宗教的な儀式が起源なのではないかと言われています。

 

また、乾杯の際にグラスをぶつける行為には諸説あり、
一つはお酒には悪魔が宿っていて、そのまま飲むと憑りつかれるので、
グラスをぶつけ合う音で悪魔を追い出すため…という説があります。

 

その他にも、グラスを激しくぶつける衝撃によってお互いの酒を混ぜ合わせ、
それをお互いに飲むことで毒などが入っていないことを確認する…、
という目的があったという説もあります。

 

また、乾杯の合図と同時に一緒に酒を飲み干すというのも、
毒が入っていないことを確認するためのマナーだったんだとか。

 

祝いの席などでよく行われる乾杯ですが、
元々の起源が毒の確認作業というのは何とも物騒な話ですね。

 

なべざらし

これさ、もしも自分が『カンパーイ!』って言って勢いよく酒飲んで、飲み干した後ふと見ると、相手が酒に手を付けずにこっちをジッと見てたらって思うと結構怖くない?

さぼすけ

『あ、そういうこと…?』みたいなこと考えた後己の死期を悟りそうさだな…。

 

日本での乾杯文化の始まり

 

上記のようにその起源には諸説ある乾杯文化ですが、
日本に乾杯文化がやってきたのは1854年(安政元年)、
エルギン伯という方によってもたらされたと言われています。

 

このエルギン伯は日本とイギリスが日英和親条約を協約した後、
通商約款の補足をするために日本に来日しました。

 

一方日本側はエルギン伯との交渉に井上信濃守清直という方を派遣し、
交渉が終わった後は一緒に会食を開くことになりました。

 

その宴の席でエルギン伯は

・「うちの国では国王様の健康を祝して杯を交わす習慣があります。」
・「あなた達も是非一緒にやってみませんか?」

と提案します。

 

井上清直さんは、今までの日本にはない風習なのでとまどいますが、
イギリスからはるばる来て下さったエルギン伯に失礼なことは出来ません。
ということで一緒にその儀式をやってみることにしました。

 

と、そこで一旦会話が途切れてしまい、会場には沈黙が広がりました。

 

しかし、その沈黙を破ったのがこれまた井上清直で、
彼は突然立ち上がり「乾杯!」と大きな声で叫び、再び静かに着席します

もしかしたら、会話が途切れてしまった気まずさを
どうにかしようと思ったのかもしれません。

 

しかし、そのシュール流れにエルギン伯をはじめ、
その場の皆は大笑いしてしまったんだそうな。

 

それが記録として残り、現代の日本の乾杯文化の始まりになったんだそうです。

 

これが杯を交わす時に「乾杯!」という起源になったと言われています。

 

なべざらし

まあ初めて聞く文化をやってみようぜと言われたら、失敗の一つや二つくらいしてしまうのも無理はないんじゃないかな?

さぼすけ

最終的には笑いを起こすことに成功しているし、結果オーライ?なのかもしれないな。

 

乾杯時に気を付けたいマナーやルールはあるのか?

最後に、乾杯をする時に気を付けたいマナーなどについて
ご紹介していきたいと思います。

 

乾杯するような楽しい席・おめでたい席で失敗をしてしまわないように、
しっかりと覚えておきましょう。

 

グラスをぶつけない方が良い場合もある:

 

乾杯と言うと、合図と一緒に同席した人々と
グラスをぶつけ合うというのが一般的なイメージだと思います。

 

しかし、場合によってはグラスをぶつけ合わない方が良い場合もあります。

それはどんな時かと言うと

・ワイングラスなどの薄いグラスの場合
・高級レストランなどの場合
・結婚式などの場合

などがそれにあたります。

 

理由としては、高級レストランで使われているような
高価なグラスやワイングラスは薄くて繊細なので、
万が一壊してしまったら大変だから…。

 

また、結婚式の場は「割れる」というのは
新郎新婦の関係の崩壊・離婚を連想させるため、
万が一にも割らないためにグラスをぶつけ合わない方がいいんだとか。

 

なべざらし

けっこうこういう『〇〇は××をイメージさせるからNG』みたいなルールって多いよね。

さぼすけ

やっぱ人間はゲン担ぎみたいなのが好きなものなのかもしれないな。

 

乾杯前のスピーチは手短に!:

 

次は、乾杯前の音頭を取る際の注意点について。

 

乾杯の前に代表者が何かしらスピーチをして、
その後「カンパーイ!」というのがいつもの流れですよね。

 

ただ、このスピーチは長すぎるとマナー違反だそうで、
大体1分30秒以内に終わらせるのが適切なんだとか。

 

あまり皆を待たせるのもよくないので、
手短に終わらせて宴会を楽しみましょう。

 

なべざらし

むしろ1分30秒も待ってられん!サボすけ、1,3秒で終わらせてくれ!

さぼすけ

飲むぞ!

なべざらし

カンパーイ!

 

乾杯まとめ:何気なくやってたけど、実は意味があったんだな…

 

乾杯というのはもはや一般常識のようなもので、
特に気にせずに雰囲気に合わせてやっていたのですが、
元は毒見の役割があったというのは中々興味深かったです。

 

また、乾杯の文化は日本だけではなく、
様々な国で様々なルールのもと行われていると言うのも
けっこう面白いな~と思いました。

 

いつか海外に行ったら、海外の人と海外風の乾杯をしてみたいと思います。

 

なべざらし

ってわけで今日はもう酒かっくらって寝ます!