ぐわああああああああ!!!!!(ビタンビタン)
どうした、そんな水揚げされた魚みたいにのたうち回って。

いや、のたうち回るって言葉あるじゃん?聞くことは何度かあるけど、実際どんなもんなのか分かんなかったから実践してみた。

どんだけ暇なんだよ。
どうも、なべざらしです。
皆さんは「のたうち回った」という経験はあるでしょうか?
大人になってからはさすがに無いとは思いますが、子供の頃は
・ケガをした際
・体調が悪かった時
・お母さんにスーパーでお菓子やおもちゃを買ってもらうため
こんな理由で床や地面をビッタンビッタンゴロンゴロンと
のたうち回ったことがあるのではないかと思います。
(俺だけではないと思いたい。)
しかし、よくよく考えると
・そもそものたうち回るってどんな状態なのか?
・どんな時に使う言葉なのか?
・一体何が語源となった言葉なのか?
色々と気になる点が湧いて出て来てしまいます。
というわけで、今回はのたうち回るという言葉についての
雑学をご紹介していきたいと思います。
のたうち回るとはどんな意味?
まずはのたうち回るとう言葉の意味について見ていきましょう。
のたうち回るという言葉の主な意味を調べてみると
・苦しみもがく様子
・苦痛に耐えられず転がる様
と言った意味がよく見られます。

つまり冒頭の俺は正しくのたうち回れてたということだな。

そんなとこで正しさをアピールされてもなー。
また、もう少し言葉を分解して調べてみると、
のたうち回るは、「強い苦しみや痛みを感じて暴れる」という「のた打つ」という言葉と、
「そこら中で~~をする」という意味の「回る」が合体した言葉です。
つまり、相当苦しんでいる様子であることが分かります。

ってことは魚みたいにその場でビッタンビッタンしてるだけでは、まだまだのたうち度が足りないってことか。

のたうち度ってなんだよ。
のたうち回るという言葉の由来は何?
そもそものたうち回るという言葉は一体何が原因で発生したのでしょうか?
その由来はというと、実は人間が苦しんで転がり回っている姿ではなく、
イノシシの習性が元であると言われています。
のたうち回るの「のた」というのは本来は「ぬた」で、
ぬたというのは漢字で「沼田」と書きます。
つまり泥が深い沼地の事なんです。
そして、イノシシにはこうした沼地に体を投げ出して転がり回り、
体に泥を付着させる泥浴びの習性があります。
この様子と人間が苦しんで転がり回っている様子が似ていたため、
「のたうち回る=苦しんでもがく」という風につながったんだそうです。

最初に発見されたのたうち回りが俺だったら、のたうち回るの著作権は俺にあったのに…。
イノシシは何故のたうち回るのか?
では、何故イノシシは沼地でゴロゴロと体をよじらせる…、
つまりのたうち回るのでしょうか?
これは、体に付着している汚れや寄生虫を落としたり、体温を調節するためです。
つまり痛みや苦痛とは一切無関係!
むしろ、人間で言う所のお風呂やシャワーに匹敵する行為なので、
けっこう気持ちいい可能性すらあります。
人間がのたうち回るのとイノシシがのたうち回るのでは、
文字通り天国と地獄の差があると言ってもいいでしょう。

人間ののたうち回るとイノシシののたうち回るでは、イモリとヤモリくらい違うということか。

見た目は似てるけど、中身は違うってことだな。
イノシシ以外にものたうち回る生き物はいるの?
イノシシにとっての入浴とも言えるのたうち回りですが、
実はこれはイノシシのみに見られる特別な習性というわけではありません。
例えば、
・シカ
・ゾウ
・サイ
・水牛
・ライオン
などなど、様々な動物に見られる行為です。
案外自然界ではポピュラーなボディケア法なのかもしれませんね。
ゾウは主に長い鼻を使って体に泥をかけて泥浴びをしますが、
時には泥に体を横たえてしっかりとのたうち回っている光景が見られます。
何だか動物がのたうち回っている姿はけっこう微笑ましいというか、
可愛げがあっていいですよね。
泥浴びには汚れや寄生虫を落とすだけではなく、
直射日光から肌を保護し、潤いを保つためという意味もあります。
ゾウのように乾燥した地域に住んでいる動物にとってはとても重要な行為ですね。
また、泥浴びの別バージョンで砂浴びというのもあり、
こちらは動物だけではなく鳥類なども行います。
砂浴びは泥浴びと同じく汚れや寄生虫を落とすと言う目的で行われますが、
その他にも過剰な水分を乾燥させるという目的でも行われます。
例えば、馬小屋などには馬が運動をした後に砂浴びが出来るように、
砂場を常設している場合が多いそうです。
馬も運動をして汗をかいたら、
その過剰な水分を乾燥させたいということなんでしょうね。

俺も清潔さを保つために泥浴びしてみるかな。

どうせすぐ水に潜るんだから意味ねーべ。
まとめ:本場ののたうち回りは平和そのもの
漫画とかではよく人間は強烈なダメージや苦しみによって
ゴロゴロとのたうち回っていますが、
のたうち回りの本家本元である動物達ののたうち回りは
実に平和なリラックスタイムです。
もし苦痛にのたうち回ってる人間を動物達が見たら、
「のたうち回るのは初めてか?力抜けよ」と言われるかもしれません。
人間に使われる言葉の意味と、
大元の意味がこうも違うというのは中々皮肉な話ですが、
こういうのも雑学の面白い所だな~と思いました。
また機会があれば、言葉についての雑学について調べてみたいと思います!
それでは今回はこの辺で寝ます!