夏の虫はうざったいよね
たしかにな。どんなに対策しても部屋に侵入してくるんだよな
プライバシーくらい守ってほしいわ。
お前の家ってその鍋じゃん。
夏の夜にはご家庭の光に釣られて、沢山の虫が寄ってきますよね。
ブンブンブンブン飛んでくるので非常にうっとおしいと思う人もいるでしょう。特に田舎に住んでいるとあまりの虫の数に圧倒されることもよくあります。
俺の場合、虫はウザいんだけど、キンチョールなどの殺虫剤系の臭いが苦手なのであんまり使いたくないんですよね…。
そのため、虫の侵入経路を塞ぐしか手段がなく、毎年格闘を繰り広げています。
(侵入経路=窓なので、夏場は虫を入れない代わりに暑さに苦しめられることもしばしば)
今まで色々試してみて一番効果的だというか面白かった撃退法は、家の中に住み着いていた蜘蛛を放置したことですかね。
そうしたら、巣に虫が大量に引っかかっていて、うるさい虫の数も減りました。(家の中では)
「おおーこれが『蜘蛛が益虫』」と呼ばれる所以なのかー」としみじみ思ったものです。
(蜘蛛の巣掃除しろよ!)
さてさて、そんな雑談はさておき、虫が寄ってこない「蛍光灯」の正体について迫ってみましょう。
虫が寄ってこない蛍光灯は光の波長が違う
コンビニやガソリンスタンドなど、一部の施設を見て不思議に思ったことはありませんか?
「なんであんなにピッカピカなのにい虫がいないんだろうか」
と、ついつい考えてしまうものです。
(まあもちろん、夜になると虫がワッサーッと集まってきているコンビニなども珍しくはありませんが…。)
子供の頃はガソリンスタンドに虫があんまりいないのを見て、「何で家には虫が大量に来るのにガソリンスタンドにはあんまり来ないんだろう。これが格差社会か」と子供ながらに思ったものです。
嘘こけ。
何故虫が集まる建物とあんまり集まらない建物があるのか?実は結論から言うと、虫が寄ってこない蛍光灯は「光の波長」が違うんですよね。
つまり、人間が見える光と、虫が見える光は別物だったというわけですね!衝撃の真実!
というわけで、簡単な話、虫が見える光だけをカットすることが出来れば虫がウザイ問題はすべて解決!というワケですね。
虫が好きな光は360ナノメートルの紫外線
虫が好きな光は360ナノメートルの紫外線です。
虫が光に向かって進む行動を「走光性」と呼びますが、この360ナノメートルの波長の時にはその性質が失われてしまいます。
ちなみに、虫が見える光をカットしたからといって、全体の明るさが暗くなるわけではありません。人間には全くのノーダメージです!
虫だけが光が見えなくなり、その結果寄ってくることもなくなるなんて素晴らしいですね!
そもそもなぜ虫は光によって来るのか
そもそも、虫はなぜ光によって来るんでしょうか。
それには実は深いワケがあったんですよ。
虫は本来、夜になると月明りを目印にして一定の角度を保ちながら飛んでいます。
そのため、高さや方向が大きくブレずに飛び続けることができます。
簡単な話、月に向かってグルグル螺旋を描きながら向かっていくって感じです。
そんな習性を持っているために、民家の光を「月」と勘違いして寄ってくるんですね。
現代は虫達にとってはあっちもこっちも月だらけという事になっているわけですな。
民家の明かりの方が月よりもはるかに近いし、家に虫が大挙して押し寄せてくるのも当然のことってわけだな。
そして、虫は月に向かってくるくると回りながら向かっていく習性があるので、家の中に入ってきた虫も蛍光灯にむかってクルクルと周りながら飛んでいるわけです。
ゴールはないんですけどね…(笑)
なんだか、そう考えると急に悲しくなってきましたね。
余談:走光性には二種類ある
虫の走光性のお話をしたついでに走光性についてもうちょっと詳しくお話していきます。
実は、走光性には二種類があって、「正の走光性」と「負の走光性」というものがあります。
正の走光性というのは先ほどご紹介した虫のように、光のある方向に向かって動いていくというもの。逆に負の走光性というのは光がある方向から遠ざかっていくという習性です。
正の走光性については普段から夜の虫の動きなどを見てイメージが湧くという方も多いのではないかと思いますが、負の走光性を持っている生き物って何?と考えるとちょっと分かりませんよね。俺も分かりません。
ということでちょっと負の走光性を持つ生き物についても調べてみたんですが、実はミミズがそうなんだそうです。あいつら光が嫌いだったのか…。
まあよく思えばあいつらいつもは地面の中でウニョウニョしてるしな。
ちなみに俺は食べものがあるところにフラフラと寄っていく習性があります。腹減ったな。
現在はLEDライトがある
虫が嫌いな人はLEDライトを使いましょう。
先ほどの理由により、LEDライトは他のライトと違って「虫を寄せ付けにくい」波長になっています。
ただし、完全に寄せ付けないというわけではないので注意!
しかし、水銀灯や蛍光灯、ナトリウム灯などにくらべてかなり虫の誘導を抑えることが出来るそうですよ。
ちなみにオレンジ色のランプには虫が寄り付かない、という話もありますね。
これも虫が好む500ナノメートル以下の光をカットしているからなんです。
逆に虫を引きつけて倒す蛍光灯もある
現代では虫を引きつけにくい蛍光灯やLEDなども多く開発されていますが、逆に虫を引きつけるためにあえて虫が好む光を発している機械も存在します。
そう、皆さんも何度も夜のコンビニとかで見たことがあると思いますが、コンビニの外についてる青い光を放つライトがそうです。
あれは電撃殺虫器と言って、その名の通り電撃で虫を倒すという代物。
名前からして強そうだな。
虫が引きつけられやすい波長の光を出す蛍光灯を設置して虫をおびき寄せ、格子状になっている部分に電流を流すことに寄って触った虫をバチッと感電させて撃退するという、実に効率よく虫を退治するためのグッズです。
虫の習性を研究し尽くした結果生まれた恐怖の殺虫マシーンなのだ…。
ちなみに電撃殺虫器に流れている電流の電圧はなんと2000~7000Vもあるんだとか…。触ったら人間だろうがアザラシだろうがバチッと撃退されてしまいそうですね。
また、電撃殺虫器に使われている専用の蛍光灯は、一般的にお家などに使われている白色蛍光灯などよりも100倍くらいの誘引能力があるんだとか…。
電撃殺虫器の設置は、殺虫剤などの使用によって大気を汚染することなく殺虫することが出来るというメリットがあります。ただし、取扱には注意ですね。
結論:虫対策はまず光から!
今回は
・虫が寄ってくるライトと寄ってこないライトがある
・寄ってこないライトは、虫が見えない光を発している
・LEDライトは虫から見えにくいのでお勧め
こんな感じになりました。
虫対策と言えばキンチョールやら蚊取り線香やらがありますね。
しかし、光という根本を改善することでうざった虫の被害を抑えることが出来るかもしれません。
虫だって好きで光に寄ってきているわけじゃない以上、それが平和な気がしますけどね。
いや…家に来なくなった虫はどこに行くんだ…!?
色々と想像してしまうと長くなってしまうので、今回もこのくらいで終わりたいと思います。
じゃあね!