熊本には熊が居ないって知ってた?
いや、知らなかったな。なんで?
食べ物が無くなったんだよ。
お前基本的に「食べ物」関係の回答しかしてねーぞ
ゆるキャラに「くまモン」って居ますよね。
あのイタズラ好きだけど憎めない感じが可愛らしいゆるキャラです。
ちなみに、あのキャラは熊本が発祥なのですが、なんとも矛盾した真実がかくされていたのです。
熊本に熊はいない
えぇ…? じゃああのくまモンって一体…。
しかし、これは熊本に限った話ではなく、九州全土に熊は存在しません。
その昔ツキノワグマが生息していましたが、1957年大分県で発見されたのを最後に姿を消してしまいました。
その原因は狩猟や、熊が住んでいる土地が開拓されエサが無くなってしまったことが挙げられます。
熊本ではなく隈本だったからセーフ
そもそも熊本はその昔、隈本と書かれていたので熊と関係ありません。セーフです。
その昔、その地を治める人が「隈」よりも「熊」のほうが勇ましい感じがする、といった理由で改名したそうです。
まぁ、武士の時代だからしょうがないんでしょうかね。
ちなみに、「隈」という字にはすみっことか、睡眠不足の時に目の周りに出来るあのクマという意味もあるみたいです。確かに熊に変更した方がイメージもよくなるし英断と言えるのではないでしょうか!?
余談:熊にちなんだ戦国武将
全くの余談で寄り道オブ寄り道ですが、その昔、龍造寺隆信(りゅうぞうじたかのぶ)という武将さんがおりました。
この龍造寺隆信は強くて知略にも長けており、「肥前の熊(ひぜんのくま)」の異名をとるほどだったんだとか。やっぱり熊は強い生物の代名詞だからね!
ちなみに、龍造寺隆信は肥前国(現在で言うところの佐賀県・長崎県あたり)の武将です。惜しくも熊本のお隣さんということになっております。
以上、熊本に関係ありそうでない話でした。
そもそも、くまモンも熊じゃない?
くまモンはそのフォルムから見ても紛れもなく熊だと思いますが、くまモンの名前の由来には実は「熊」はそこまで関係していませんでした。
熊本弁で熊本の人を意味する「くまんともん」という言葉を変化させて、くまモンと名づけたらしいのです。
つまり、直接的には「熊」と関係なかったんですね。
熊のモンスターでくまモンなわけではないのか…。
なるほど、これなら熊本に熊が居なくても問題ないわけですね。そうなのか?
熊と関係ないのになんでくまモンは熊みたいなフォルムしてるの?
そりゃあお前アレだよ。熊は勇ましい感じがするからだよ。多分。
日本に居る熊って何種類?
熊本には熊はいませんが、日本全体を見るとツキノワグマとヒグマの二種類が生息しています。この2種にはどんな違いがあるのでしょうか。
ツキノワグマ
まず日本で熊と言えば一般的なのがこのツキノワグマです。
ツキノワグマという名前は胸の辺りにある白い三日月状の模様が由来です。
大きさは110~130センチと、熊にしては小さめのサイズです。
体重もオスで80キロ、メスで50キロ程度しかないんですよね。
ツキノワグマは基本的には雑食ですが、主に植物を主食にしています。普段食べるものは森になっている果実や植物の芽などが多いようですが、場合によっては昆虫や小型の動物、時には鹿などの子供などを捕まえて食べることもあるようです。
主に東日本に多く分布しているようです。
体は小さくても危険!?特に子連れの状態!
このツキノワグマは他のクマに比べて体が小さいので、パッと見て「勝てそう」と思う人もいるかもしれません(いるのか?)。
しかし、この熊も他のクマと同じで人間が勝てるようなスペックではなかったりします。
まず、時速40~50キロで走る時点で人間レベルでは逃げることはできません。人類最速の陸上選手であるボルト選手でも時速37~39キロほどと言われていますので、一般人には不可能です。
しかも、柔軟性に優れていて44センチの狭い場所でもUターンができるそうです。
更に泳ぎが得意なので、川に飛び込んで逃げるのも難しいです。(というか人間がそのまま流されてしまう可能性も…)
でも、基本的には内気で臆病な生き物なので積極的に人を襲いに来ることはないそうです。運悪く「子連れの熊」に遭遇してしまった人などが、襲われているみたいですね。
もし遭遇してしまった場合は、「死んだふり」などはせずに、背中を向けないようにジリジリと逃げたほうが良いそうです。背中を見せた人が真っ先にターゲットになりやすいみたいですね。
人間よりも小さめのサイズですが、勝てるとは思わないようにしましょう…。
野生の生き物のパワーはすごいからな。特に熊は。
ヒグマ
2002年に捕獲されたヒグマはなんと400キロのサイズがあったそうです。怖すぎる。
こちらも意外にも雑食で、植物を主に食べています。植物が固くなる夏頃には、昆虫などを食べて植物性の栄養素を補給しています。
基本的に北海道全域に生息しています。農作物が荒らされたりする被害も各地で報告されています。
ヒグマも足が速かった!!
先ほどツキノワグマも「足が速い」とご紹介しましたが、実はヒグマも同じくらい足が速い生き物なんですよね…。
なんと最高時速50キロで走れるみたいです!
あの図体でそんなに速く走られたらシャレにならんですよ。
ただし、世界的に見ても北半球の涼しいところにしか生息していないので、熊本に住む人が自然界でヒグマに会うことはまずありえないでしょう。
余談になりますが、今から3万年ほど前までは九州の方にもヒグマが存在していたと言われています。しかし温暖化の影響で数が減ってしまったわけですね。
死んだふりは危険!?
一般的にはクマに出会った場合は「死んだふり」をすれば大丈夫と言われていますが、これはどうやら間違いのようです。そもそも熊の中には「人を餌にする」のが目的のものもいるので、そういう熊たちにとっては全くの無意味と言えます。実際にアイヌの言葉にも「ヒグマには死んだふりが有効」という記述は残されていないようですね。
万が一熊に襲われてしまった場合は、「鉄や木の棒などで積極的に反撃する」ようにすることで、過去に撃退できた例がいくつもあるそうです。
しかし、最初から会わないようにするのが一番なので「スマートフォン」などを使って自然界には「ありえない音」を鳴らすことで予防などができます。
結論:熊の居場所って減ってきてるんだな…
ツキノワグマが居なくなってしまったこと、そして北海道では農作物を荒らしていることを考えてみると、どちらも「自分たちの食料が少なくなってしまった」という悩みが見えてくるような気がします。
熊は熊で大変なんですね。しかし、うまく共生していくことは現在では厳しいような気がします。
今回のまとめは、
・熊本には熊が居ない
・むしろ熊本ではなく隈本と書かれていたのでセーフ
・更にくまモン自体が「くまもとのひと」を参考にしてネーミングされたのでセーフ
こんな感じになりました。
動物の雑学を調べていると、結構可愛そうな気持ちになってしまうことがあります。
基本的にはどちらの熊も草を食べていますし、よっぽどのことが無い限りは人間に害を加えようとは思っていないんでしょうね。
俺も一応アザラシなので気持ちは分かりますよ。え?嘘くさい?
というわけで今回はこの辺で!