個人で経営している飲食店なんかに入ってみると「盛り塩」をしている場合がありますよね。
一般的には「お清めのため」と言われていますが、どうやら違う意味もあったらしいのです。
今回は、そんな「盛り塩」の謎に迫ります。
お清めのためではなく「客寄せのおまじない」のため?
盛り塩は中国が起源と言われています。
なぜ盛り塩が一般的に使われるようになったのかといえば、ある理由がありました。
中国の皇帝と妾の話
昔の中国の皇帝には、たくさんの妾さんが居ました。なんと3000人にも及ぶとか…多すぎ!
そして、皇帝は牛車にのって夜な夜な妾さんの家に通うのが日課になっていたといいます。
3000人も妾さんがいるので、かなり倍率が高いですよね。中には皇帝に選ばれること無く、無駄な日々を過ごす人もいたそうです。
そこで、妾さんの屋敷の人が「あるアイディア」を思いつきました。
それは、
「玄関の前に塩を盛っておくこと」
でした。
その晩、皇帝はいつものように妾さんに会いに牛車に乗って、屋敷の前をウロウロし始めました。
すると、見事に牛車は盛り塩をしている屋敷の前に止まり、その妾さんは見事に皇帝に選ばれたといいます。
なぜ選ばれたのか?
なぜ牛が屋敷の前に止まったのかと言うと、それにもしっかりとした理由があります。それは、
牛は塩が好きだから!
です。(えぇ…?)
牛は基本的に塩を舐めるので、その屋敷の前から動かなくなったのでした。
あれ…? これって、別にその妾さんが皇帝に選ばれたわけじゃないよね?
ま、まあ、そういうことらしいですよ!
そういう出来事があったので、盛り塩は「客寄せのおまじない」として使われるようになったとか。
なぜ牛は塩を舐めるのか
草食動物は普段食べている草などから、殆ど「塩分」を補給することが出来ません。
なので、普段から塩や岩塩、塩を含んだ土などを舐めているのです。
エサなどに混ぜられている場合もあります。たしかに、生き物なので塩が必要なのは当然ですね。
どれくらいの量が必要なのか
大人の牛は1日で50グラムから80グラムの塩が必要と言われています。
人間の男性が8グラム、女性が7グラムなので、それに比べて随分と多いですね。
まあ、あんなに大きい体をしているので、当然といえば当然というわけですが。
また、海沿いではなく盆地に住む牛は、塩を求めて山を超えることもあるそうですよ。それほどまでに、塩は牛にとっても貴重なものなのです。
結論:そりゃあたしかに屋敷前に止まるわな
うーん、この作戦を考えた屋敷の人は頭が良いんだが、ずる賢いんだか…。
でも牛が動いてくれなかったんだから、皇帝としても諦めるしかなかったんですね。
個人的にですがその時の皇帝に心境を聞いてみたいような気がします。絶対に不機嫌だろ…。
今回のまとめは、
・盛り塩はお清めだけではなく、商売繁盛のおまじない
・中国の皇帝と妾の話が起源
・牛は塩が好きだからしょうがない
といった感じでした。
盛り塩にはそんな意味が込められていたんですね。
でも、普通に「お清め」としての意味もあるそうですよ。
こっちの方がなんかシックリ来ますね…。
では、今回はこの辺で!
じゃあね!