なべざらし

いやぁ、本当に驚いたよ。まさか世の中に「自分たちの農場でキノコを栽培しているアリ」が存在するなんて。

さぼすけ

また急だな。どうした?

なべざらし

本当、生物って不思議だよね。さて、寝るか。

さぼすけ

お前はアリを見習え! 

 

農業をするアリがいる

アリとキリギリスの話にもあるように、なぜかアリは「働き者」のイメージがありますよね。

 

しかし、これはイメージではなく本当のことだったんですよ。驚きました。

今回はそんなアリの中でも「さらに働き者」と言われるアリを調べてみました。

 

本当に「働きアリ」ってレベルじゃないくらい働いている。倒れないかが心配…。

ハキリアリはキノコを育てている

中南米のパナマという国に住む「ハキリアリ」とよばれるアリは、キノコを栽培しているんです。

「どうせキノコを適当に採ってきて、素の中に保管してるだけだろ!」

と、最初は思ったのですが、どうやら違うようですね。

 

まず、ハキリアリは鋭いアゴを使って葉っぱを細かく切り、素の中に運びます。積み上げておくわけですね。

そうすることによって、その葉っぱを栄養にしてキノコがニョキニョキ生えてくるらしいんですよ。

 

ちなみに、生えてくるキノコは担子菌類と呼ばれているもので、一般的に「あ!キノコだ!」と分かる見た目をしているものです。

だとすれば、結構立派なキノコが生えてくるんですね。

キノコが成長するまでの間は、ひたすら「キノコが成長し過ぎないため」に分泌液をかけてあげたりして、栽培量を調整します。ほ、ほんとなんてやつだ…!

 

なんとハキリアリの出す「アミカシン」という物質がキノコの成長を抑制するみたいですよ。

生まれながらにしてキノコを作るからだになっているわけか…。
※画像はハキリアリが育てているキノコではありません。

 

他のアリは「毎日せっせと」食べ物を探し歩く必要があるけど、ハキリアリは巣の中にはいつも食料があるので余裕があります。

先のことを考えてやっているとしたら、とんでもないことですね…。

キノコの栽培以外にもたくさんの仕事がある

ハキリアリの巣の中には、形がそれぞれ違う10種類のアリが100万匹(!?)も暮らしています。

 

しかも、その100万匹全てが同じ仕事をしているわけではなく、

「収穫、通路整備、警備、農地開拓、運搬、育成」などなど、

全部で30種類もの仕事があるみたいなんです!アリの中でも一番仕事が多いみたいですね。

先のことまで考えているハキリアリ

ハキリアリがキノコを育てるために「葉っぱ」を切り取ってくると言いましたが、この仕事1つとっても「目先」ではなく「先のこと」を考えて動いているということが分かります。

 

例えば、彼らは数十メートルの木に登り、葉っぱを切り取ってくるのですが、枝の先端にある「若い葉」しかとりません。

 

そして、一度にたくさん葉っぱを採らずに、ある程度採ったら、他の木に移動して葉っぱを切り取ります。

こうすることで木を枯らさずに少しずつ葉っぱを頂くことが出来るわけですね。

 

ローテーションする木の数はなんと2000種にもなるとのことなので、葉っぱが採れなくなるってことがなくなります。

 

しかも、葉っぱを採られた木は迷惑してると思いきや、切り取られた場所から光が入るようになるので、新しい芽が成長するらしいです。

キノコ栽培の件といい、人間も見習わなくてはならない部分がある気がしますね。アリすげー!

しかし、現地では「農業害虫」と呼ばれている

このアリはコーヒー農園の中にある木の葉っぱを切り落として、全て無くしてしまうこともあるらしい。なので、木に登れなくする薬品が使われていたり、なにかと対策されている様子。

 

葉っぱを全て採るとか、さすがにそれはいかんでしょ!

やり過ぎてしまうことがあるみたいですね。

 

自然界では上手くやっているように見えても、人間からすれば「害」となってしまうんですね。また雑学のつもりが、複雑な気持ちになってしまった。

なにかと考えさせられる生き物

本当に「アリなのか?」と思ってしまうような勤勉っぷりに驚かされます。一体何が彼らを突き動かすのか興味が湧いてきますね。

今回のまとめは…

 

・ハキリアリと呼ばれるアリは、キノコを巣の中で栽培している

・巣の中には100万匹のアリがいて、30種類以上の仕事を分担しながら生活している

・葉っぱを木から採ってくるときは、木を枯らさないように少しだけ採ってくる

 

目先のことだけではなく、長期的に物事を考えなければいけないってところは、本当に勉強になりました。いやー参考にしないとなー!

さて、寝よう。おやすみ。